エア・インタビュー
サッカー媒体界隈で、エア・インタビューなるものについて取りざたされている。
原稿については、書き手がその人なりの取材方法で書いているものだけど、
インタビューとなれば話は別。
インタビュー原稿は話し手が主役であり、その人物が自ら発する生の言葉を伝えていくものだからだ。
当然、質問する側にも相応の知識や裏付けが必要とされ、勉強は必須だ。
自分も、インタビュー原稿を書くことがある。
もちろんフリーハンドというわけではなく、記事として掲載される媒体や、記事そのものの方向性を鑑みた上で、
事前の質問、そのための裏付けを準備して、インタビューに臨む。
とはいえインタビューは生ものであり、自分が意図していたのとは違う回答から、違う方向性へと話が進んでいくことも、往々にしてある。
しかしそれもインタビューの醍醐味であり、だからこそ、リアリティのある言葉を引き出せることも、よくある話だ。
そんな、相手との真っ向勝負の場がインタビューであり、立ち話や囲み取材、公式会見を元にした記事とは違う、独自の記事が出来上がるのだと思っている。
仮に、囲み取材や公式会見をつなぎあわせただけのものは、そこに自身の考えなどを反映させたコラムにはなり得ても、インタビュー記事ではないと考える。
エア・インタビューそのものがあったかについては何とも言えないし、今はどちらかを支持するでもなく、事の推移を見守ろうと思っている。
ただ少なくとも、実際にインタビューが行われていないのにインタビュー記事を書く、なんていう真似は、自分はしないし、そもそも怖くてできない。
書き手の末席にいるものとして、倫理観であったり職業意識であったりは、この機会に改めて見直していけたらと思う。
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