思いつきと勢いで

あれは、今朝の5時すぎ、窓の外が明るくなってきたくらいの時間だったか。
ぼくは布団の上で目を閉じ、ぼんやりとしていた。
寝ようとしても寝付けない、なんだか嫌な感じの時間だった。
その中でひとつの考えが、ふと頭をよぎった。

「カメラを売ろう、そしてレンズを買おう」

そのまま眠りに落ち、目が覚めて、用事を済ませてから、新宿へ赴いた。
そして今、手元には、これから愛用するニューレンズ(中古だけど)がある。

思いつきと勢いによる行動だけど、背景はあった。
まず、ぼくは一眼レフを2台持っていた。
1台目を買ったのは、2014年3月31日。
消費税が8パーセントに引き上げられる、前日のことだ。
目的は自分が写真を勉強・実務で使うためであり、役目はしっかりと果たしてくれた。
その後、昨年夏に上位モデルのカメラとレンズを買い、1台目はサブ機となった。
と言っても、2台にそれぞれ望遠、広角のレンズを着け、併用することもあったのだけど。

時が経って今、ぼくの仕事や立ち位置は少し変わり、以前ほどカメラを多用することはなくなった。
状況を考えると、2台を併用することは、今後はほとんどないだろう。
それならば、2台を持っていても仕方が無い。

また、ぼくにはほしい種類のレンズがあった。
今まで使っていた物よりも、広角も望遠も対応できるレンズだ。
そして、最初のレンズは1台目のカメラとセットである。
それならば、不要となったカメラをレンズごと売却し、新しいレンズを買えばいい。

目当てのレンズは、中古だけど、思ったよりも安く買えた。
それに、カメラとレンズを売ったお金で、購入額の半分以上をまかなうことができた。
品質としては「良」ではなく「並」だそうだが、使って見た感じ、充分だ。

何かをやるときは、なんだかんだ、勢いが必要なのかな、と思う。
もちろん、冷静に計算するべきこともあるのだけど、取り替えしのつかないことでなければ、やってから考えればいい。
意外と何とかなる、むしろやってからの方が真剣に考えを巡らせられる、というのが、ぼくの人生における経験則だ。

2年ちょっと使ったカメラとレンズは、もうぼくの手元にはない。
自分でしたこととはいえ、その事実は、改めて環境の変化を感じさせる。
それもまた、自分にとってはいいことなのかもしれない。
未来にはワクワクもしているし、ビクビクもしている。

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