3.11

昼寝をしていて、起きたら15時。
眠っている間に、14時46分は過ぎていた。

東日本大震災から6年。
当時は都内の会社に勤めていて、震災直後に職場でテレビを見て、事態の深刻さを認識したことを覚えている。
ただ、ぼく自身はせいぜい会社で1日泊まることになった程度。
身内・友人を含め、自分に関係のある人物を失うこともなかった。
そして、数日もすればある程度日常を取り戻していた。

もちろん、震災に対しては心を痛めていた。
ただ、実損害がほとんどなかった自分にしてみれば、震災はどこか遠い世界の出来事でしかなかった。
わずかながらの募金や、被災した友人に物資を送るなど、できうる最低限のことはしたけれど、それ以上のことは何もしなかった。
何を言っても、やっても、偽善だと思っていたし、実際に被災し、悲しい、つらい思いをされた方の思いを分かち合うことなど不可能。
それならば自分は、震災前と同じように仕事をしてお金を稼ぎ、可能であれば現地にお金を落とすべきだと考えていた。
実際に仙台に行ったときは、財布と相談しながらいろいろ飲み食いもしている。

後に仕事関係で被災地を訪れ、損害や復興状況などを見る機会にも恵まれた。
たかだか数年では、完全なる復興などできるわけがないことも知った。
では、自分は何をするべきか。
きっと、特別なことをする必要なんてない。
震災の記憶を心の片隅に置きつつ、やっぱり、目の前の生活を大切に生きていくだけなのかな、と思っている。

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